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コロナ禍における日常記録(1)

 数回の緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置を得て、コロナが流行し始めてから3回目のGWを迎える事になった。昨年に比べ、外出する人の数も増え、よりコロナに”親しみを感じる”、言い換えれば慣れてしまっている人が多くなってしまっているのが、現時点での状況と言える。
 最も、ワクチンや、相手の素性が分かってきたこともあるのだろう。基本的な感染対策をしていれば、感染する確率は下がる(最も例外として、例えば感染者と過ごした場合、リスクはとても高くなる、という事例もある)。
 そのような中、最近特に目に余るようになったのが、このような社会の潮流に逆らって、マスクを外してみたり、ワクチンの接種を拒んでみたり、という愚かな行為を行う人達の存在である。彼らは、あたかも自身が世界に関してその全てを知った気になっているようであり、このコロナウイルスの流行に関して、危険な微生物が入っているだとか、コロナはただの風邪であり、すべて茶番である、という流言飛語を信じ込んでいる。
 「――最も危険な存在は、活動的なバカである」という言葉は、ゲーテとかが言ったらしいが、彼らの存在はよくこの言葉が真実である事を証明していると言えるだろう。彼らは、その主張を鵜呑みにするだけでなく、実際に”愚かな人々”を救ってあげようと活動しているのだから。
 さて、我々の前には、多くの蜘蛛の糸がある。しかしながら、その蜘蛛が、無限地獄にいるものか、あるいは極楽にいるものか、私達は糸に飛びつく前に、見極める必要がある。