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小説としての2ch動画の可用性について

昨今,2chや5chなどのスレッドの内容を取り扱った動画を,動画共有サービスなんかでよく見るようになった。しかし,自分が驚いた事がある。それは,そのようなスレッド風の台本を用いて作られた動画についてである。

スレッドの内容を取り扱ったものは多々見られるが,今一度その構成について極度に抽象化して扱ってみると,おおまかに以下の流れが出来上がっている事が分かる:

  • ナレーション(天の声的な)
  • 本論

スレッドにおける口調や人称については,各々のスレッドによって異なるために「これはこうである」と形付けられないものの,スレッドの人称に加えて『天の声』という人称が加わるのは,非常に興味深いことである。
従来の小説論なんかでは,人称を変える事はご法度とされる。それは,読者を混乱させないようにすることが主な理由であるが,しかし,動画ではどうだろうか。よく見られる動画では,字幕が振られ,それらは別々に着色されている。つまり,人称の転換による読者の混乱を防げるのだ。

このように考えていくと,2chまとめ動画のような存在は,従来の文字を読む小説を十分に代替する可能性のあるものなのかもしれない。

それどころか,今まで「小説を読む」という行為に必要とされていた想像力や読解力などさえも,不必要であるような新たな小説を生み出せるのやもしれない。

絞ることは大切なこと

ある人が何か古典に関する本を書こうとしていました。ただ漠然と,その人は古典を題材とする本を書きたかったのです。その人は「古典」というタイトルのもと,源氏物語を始めとする王朝文学についてのみを取り上げた本を出版しました。その数時間後,平安以降の古典文学作品すら取り上げずに「古典」の名を冠するとは何事かとクレームが入りました。
――実際の所,このような出来事は稀(多くは出版の段階で校閲などで様々な人に内容を精査されるため)ですが,このように曖昧な内容をいい加減に取り扱うと痛い目を見ることは,よく起こることではあります。
マーケティングの世界では,何か情報を発信するためには「5W1H」を重要にすべきという教訓があると,どこかで聞いたことがあります。つまり,情報を受取る人を絞り込むのです。こうすることにより,内容の求心力を向上させることができるのだとか。
このような話は,特にSNSが普及しつつある現代において,非常に重要な事項なのではないでしょうか。誰にも配慮する,という情報発信は難しいですが,誰にとって最大限配慮された情報か,ということについては非常に簡単な思考のみを要するように思えるからです。

やっぱり好きの反対は嫌いではないか,という話

最近「好きの反対は無関心」といった言説を目にすることがある。それは様々な場所で見られるが,特にセンシティブな話題関係でよく観測される。
私は正直言ってこの言説に反対であるし,普通に好きの反対は嫌いであると思う。
結局の所,時間が解決するような問題においては無関心は最善策であり,好きとの対極に位置するものではないからだ。

かっここなみかん

女児の車中熱中症死亡事故に関して

今週の月曜日に痛ましい事故が起こった。幼稚園のバスに女児が取り残されて死亡してしまったのだ。
この事故の背景には様々な要因があった。まず普段運転しない園長が事故当時運転を担当していた事だ。普段しない事をするのは非常に神経を使うものであるが,恐らく恒常的にこのような事があったのだろうと邪推する。
それより重要な事は,園の管理システムの不備だ。今さっき放送されていたニュースによると,園ではアプリを用いた登下園管理が行われていたらしい。欠席する場合はアプリを通して通達する,とか。しかし,どうも欠席の通達をせずに休ませる親も一定数存在していたらしく,そのような親の存在を踏まえて欠席の連絡の扱いは相当杜撰になっていたのだろう。そのせいで,死亡した女児がいなくても,無断欠席の可能性を考慮して特に怪しまなかった,という流れだと予測する。

お話を大きくするが,このように一部の規則を守らない人によって,なし崩し的に制度が崩壊していくのはよくある事だが,それがこのような悲惨な結末を招く事には留意しなければならない。
安倍元首相の暗殺事件の背景にも,政治的活動において聴衆を警察官が阻止した事件が,警察官の非を認める結果になったがために,怪しい男が接近したとしてもあまり手出しが出来なかった,というのがあると聞く。
実際のところ,周りと違った反応をするのは気持ちいい事であるが,その社会的な影響を鑑みれば自粛すべき事なのだろう。

白本の話し

自分が特に信頼している本は,大体白くて,それから千円程度のものだ。こういう本はしっかりと社会学を筆頭に様々な分野において学位を持つ著者が,ちゃんとアクセスできる引用文献を付属させて書いてある。

それらは殆どが論文の延長線上にあり,新書のような中途半端な立ち位置の書物とは一線を画している。それ故に信頼性に長けていて,とても引用する側としても嬉しい本である。

そして何より自分の頭が良くなったように思える(重要)

【備忘録的な】PySimpleGUIのCanvas要素内でカーソルを追跡する

前略。

import tkinter as tk
import PySimpleGUI as sg

canvas = sg.Canvas((100, 100), key='meow')

window = sg.Window(title='Nyan!!!', layout=[[canvas]])
window.finalize()

window['meow'].bind('<Button1-Motion>', '_Nyago')

while True:
    event, values = window.read()
    if event == sg.WIN_CLOSED:
            break
    elif event == 'meow_Nyago':
            print(canvas.user_bind_event.x, canvas.user_bind_event.y)

window.close()

 これでcanvas内においてカーソルを動かすと,座標が取得できる。
ポイントは

print(canvas.user_bind_event.x, canvas.user_bind_event.y)

の部分